一般的な矯正治療は歯を抜いてスペースを作りそのスペースを利用して歯並びを整えていきます。そのため、永久歯が生え揃ってくる小学校高学年くらいからの治療になります。
そして、歯の移動には歯面に固定したブラケットにワイヤーを通してその張力を利用するので、取り外しのできない固定式の矯正装置になります。
この矯正方法だと、歯を移動する時の痛みや不快感、取り外すことができないといった問題があります。また、大切な歯を抜かなければならないリスクもあります。
対して、床矯正は基本的に歯を抜かずに、取り外し式の矯正装置を用いて“歯並びや咬み合わせを整える矯正治療”です。
歯にも患者様にもやさしい拡大床装置による矯正治療で、
非抜歯矯正 | できるかぎり歯を抜かない |
可撤式矯正装置 | 取り外しできる矯正装置で負担が軽い |
4・5歳程度の子供から、軽度の歯並びなら大人まで対応できる矯正 | |
体に良い噛み合わせ | 歯並びや噛み合わせが悪いと、虫歯や歯周病、顎関節症、肩こりや頭痛など様々な原因につながるとされています |
などを目標におこなう矯正治療方法です。
一般的な矯正治療ができない小さな子どもや、目立つ矯正装置が嫌な方、少しでも安く矯正したいといった方にお勧めの矯正治療です。
一般的な矯正治療 | 非抜歯矯正・床矯正 | |
---|---|---|
矯正装着の装着時間 | 1日中装着したまま | 家にいる時にできるだけ装着 |
どんな矯正装置? | 固定式(取り外せない) | 可撤式(取り外せる) |
見た目はどうか? | 目立ってしまう | 目立ちにくい |
歯を抜くかどうか? | 基本的に抜く矯正 | 抜かない矯正が基本 |
虫歯のリスクは? | 虫歯になりやすい | 影響なし |
矯正治療の治療期間 | 2~3年 | 3~4年 |
矯正治療の費用 | 80~150万円 | 20~40万円 |
矯正治療後の美観 | 審美的 | 機能美 |
現代はサービスの時代です。
歯科医院も例外ではなく患者様が満足する治療が大切な時代です。
そして、患者様の満足度はそれぞれ異なります。
床矯正の特徴は、各々の患者様の満足を最優先に考えた治療「満足矯正」であることです。
一般的な矯正治療は見た目(審美性)を重要視します。
どちらかというと歯科医院主導型でとにかく見た目を追求します。
対して床矯正は機能美を最優先します。
咬み合わせが健康的でさえあれば、見た目に関しては患者様が満足された時点で終了できます。(といっても見た目もかなり改善できることは確かです)
患者様の中には「矯正治療の費用が高い」と躊躇される方もおられますが、見た目(審美性)に満点(究極の)を求めなければ、高額な治療費もある程度の費用に抑えることができます。
また、機能美の追及はしっかりとおこなうため、健康目的としては万全です。
歯並びの悪さで悩んでいるのであれば、今よりも確実にきれいな歯並びにもなります。
取り外し式の矯正装置のため普段とかわらない食生活をおくることができます。
学校や仕事、大切なイベント(結婚式など)の時には矯正装置を取り外すこともできます。
また、いつも通りの歯磨き(口腔ケア)ができるため虫歯や歯周病のリスク(なりやすさ)もありません。
子どもの床矯正では、成長に応じて変化する顔貌や歯並び・噛み合わせから将来的な予測を立てて、歯並びを整えていきます。
女の子の場合は15・16歳まで、男の子の場合は17・18歳ぐらいまで、経過観察をしながら歯並びや咬み合わせを整えていくことが可能です。
また、床矯正は顎の成長が著しい幼児期または小児期から始めることで、比較的楽に矯正できます。
4才くらいのお子様から床矯正を開始できますので、お子様の歯並びや咬み合せでお悩みの保護者の方はできるだけ早くご相談ください。
診察した上で、矯正治療の有無にかかわらず適切なアドバイスを致します。
また、咬み合せが悪いと、腰痛・肩こり・鼻づまり・めまい・頭痛・不眠・下痢・便秘・イビキ・歯ぎしり・噛み締めなど、全身の健康状態に影響することもあります。
大人の方でも床矯正は可能ですが“顎の成長”は利用できません。このことからも、なるべく早い時期から治療を始めることが望ましいと思います。
床矯正ではワイヤーをブラケットで固定する矯正装置(固定式)ではなく、取り外しのできる矯正装置(可撤式)を使用します。
歯を抜かずに理想的な顔貌を追求する患者様優先の体に優しい矯正治療です。
学校や食事の時など、外さざるを得ない時以外は、就寝時も含めて装着したままになります。
就寝前の歯磨きはしっかり時間をかけて磨いてください。とくに歯の裏側はていねいにしっかり磨いてください。
患者様ご自身の努力次第で期間は異なってきます。
また、患者様が求める歯並びや咬み合せが最終目標でもあるため、患者様が満足された時点で矯正治療は終了になります。
患者様主導の歯並び・歯列矯正が床矯正です。
悪いところだけ治したいといった部分的な矯正に向いています。
その他の費用には矯正装置交換時の装置代と点検時の費用があります。
床矯正に慣れてきたら、治療経過や歯並びの状態によって2~3ヶ月に1回程度の通院になります。
また、患者様が求める歯並びや咬み合せが最終目標でもあるため、患者様が満足された時点で矯正治療は終了になります。
患者様主導の歯並び・歯列矯正が床矯正です。
どれだけ頑張って装着したままでいられるか?
患者様の努力も影響します。
当院のできることは、きちんと説明すること、患者様のモチベーションを保つことなど、精一杯のお手伝いをすることです。